ストーリー

アラビアンナイト(邦題:千夜一夜物語)の原型が作られたのは今から約1000年前のバグ ダットと言われています。

1258年、モンゴル軍の侵略を受けてバグダットが壊滅すると、イスラム世界の文化的中心地はカイロへと移りました。

当初は数百しかなかった物語は15 世紀までに徐々に付け足されてゆき、16世紀にオスマン帝国が最盛期を迎えるころにはアラビア半島を超え、フランス人東洋学者のアントワーヌ・ガランによって翻訳されました。 

初版が1704年に発行されてからはヨーロッパ中にその魅力が伝えられ、ブームとなりました。

そのあまりの人気ぶりにオリジナル本が手に入らず、粗悪な海賊版が出回ったといいます。日本には明治時代にヨーロッパを経由して伝えられました。

そのため、当時日本に伝えられたアラ ブ文化はヨーロッパ人の解釈を通して広められたということになります。

千夜一夜物語りは、主人公である女性シェヘラ(シェヘラザード)が王の処刑を免れる為、夜な夜な物語りを創作し、王の関心を引き留めたとされています。

彼女の物語は空に輝く星の数ほどに増え、それはやがて王が花嫁として受け入れるほど鮮やかな実を結びました。その物語は今では二千を超えていると言われています。

ここからお話しするストーリーは1000話の先に語り継がれる、シェヘラのその後を描いた物語。ストーリーの冒頭はシェヘラザードの妹、ドニヤが国王の弟ハザマンに密かに恋心を寄せ、叶わぬ想いに胸を痛めているお話。

そして、シェヘラと次期王位継承候補の息子のラヒームが幸せな毎日を送る中、それを気に入らない王弟ハザマンが起こす行動。

コントロールが効かない人間関係の泥沼を描いた本当のシェヘラザード物語がここから始まります。