映画 春風秋雨

昨日8月1日に無事、初監督作品「春風秋雨」の映画収録を終えました。

出演者、スタッフ、ロケ地を含む沢山の方々の協力を経て作品作りを経験させてもらい、小さい規模のプロジェクトでも、こんなにも大勢の人が関わるのか?と毎日が驚きの連続。今まで自分が過ごした5日間の中で、貴重な体験をさせてもらった最高に濃厚な日々だったのは間違いありません。

また、お金の出費も人生最高の速度で出て行きました。毎日のスタッフの飲食費やホテルの宿泊費だけでも人数が多いのでスゴイことになる。作品が出来上がったところで全国ロードショーとはいかないので、お金の流れは出費だけの一方通行!このビジネスを1年以内に軌道に乗せられなければ、自分を更に追い込むことになりそうです。

でも人生、リスクなしに成功はありませんから当然と言えば当然。リスクを覚悟して挑戦した人にだけ与えられるのが成功。失敗しても誰かに殺されるわけでは無いので、特に問題はない・・・と考えるようにしています。

今回撮影に関わった方々は、皆さんが自分の役割の中で最大のパフォーマンスを惜しみなく披露してくれました。特に身近に動いてくれたベテラン助監督の森山さんは、私の頭の中にある映像をカタチにするために準備や根回しをしてくれる役。

彼を見ていると「自分は絶対に助監督にはなれない」と判断することができました。助監督の仕事幅は非常に広く、しかも常に周りとコミュニケーションを滞りなく進めることが条件。脚本や香盤表をしっかりと頭に叩き込んで、先回りができないと務まらなく、自分には絶対に苦手なことです。

今回の出演者さんは皆経験が豊富で、舞台や映画業界で長く活動されている方ばかり。この経験を通じて監督としての立場で明確になったのは、役者さんへいかに上手に自分の描いているイメージを的確に伝え、演じてもらえるか?ということ。

相手にイメージを解釈してもらえれば、経験豊富な役者さんなら大体がその通りに演じてくれます。役者が上手く演じられないのは監督や演出家の伝え方に問題がある、ということが分かりました。

特にそれを強く感じたのが、役者経験のない子役に自分がこれから演じる役割を伝えること。誰にでも理解できる言葉で状況を伝えられないと、そのシーンが成り立たなくなってしまう。特に子供は素直なので状況さえ把握してもらえれば、その気にさせることが出来る。自分の経験にフィルターを通してしまう大人よりも素直に受け入れてくれる。

それを痛烈に感じたのがオーディションの時。子役の子に「宝くじで3億円が当たったと思って喜んだ演技をして」と伝えた際に彼が理解していなかったこと。そう13歳の子に3億円の価値なんてわからないんです。

それよりも「クラスで誰も出来なかった国語の問題を自分だけが100点を取った演技をして」と言った方が子供には分かりやすい。撮影中はこのような思考に切り替えることを終始気にしながら相手に自分のイメージを伝えました。

それにしても、ここ数か月全く休みが無かったので、撮影が終わって張り詰めていた糸が切れたように体が重い。

今日は早めに仕事を切り上げて、ベットで本でも読みたい。さあ帰ろう・・・

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