二千と一夜物語 あらすじ

アラビアンナイト2021運営員のジニーです!宇宙最強の魔人だよ!

今日は少しまじめな話をするね。

この配信ショーの企画を立ち上げた時に、監督のJobowさんが原案のストーリーを作ったんだ。1週間くらい、図書館にこもって2021年版シェヘラザード物語を書き上げたんだよ。

その原案を元に各ダンサーに第一章から最終章までの7つの役割を与えたんだ。ちょっと長いけど、時間のある人は読んでみてね。映像を見てくれた方なら、更に理解度が増すと思うから。

二千と一夜物語 原案

「おめでとうございます。」

シェヘラザードに向けられた祝福の声。千の夜を越え、彼女はシャフリ国王と結婚しました。

金や銀など豊富な資源にあふれる豊かな国「ダハブ帝国」。そこで念願の王家の暮らしを手に入れたシェヘラザード。彼女は次期王位継承が決まっている息子ラヒームと共に毎日幸せな日々を送っています。

「ラヒーム、貴方は次の王になるのよ。この国をもっと豊かに育て、人々に幸せと希望を与えるの」と毎晩息子ラヒームに言い聞かせます。

そんな幸せそうなシェヘラザードを陰から見つめる男が一人。それはシャフリ国王の弟ハザマン。息子ラヒームに対し「お前なんかに王は務まるものか!」王弟ハザマンはいつからか息子ラヒームに敵意を抱くようになりました。

その傍らで王弟ハザマンは愛人のドニヤにつぶやきました。

「息子ラヒームさえいなければ、王位継承はオレのものになる。オレが王になったらお前もこの国の姫として金や銀を沢山与えてやる、アイツさえいなければな・・・」

ハザマンは秘密の関係を深めているドニヤとベッドで激しく愛を交わし、いつしか二人の欲情は頂点に。ろうそくの火はとっくに消えているのに、愛のダンスはまだまだ続きます。

ドニヤは金や銀よりも、熱い想いを寄せているハザマンの心を仕留めたく、王位継承が確定しているラヒームを消し去る計画を企てます。

「あなたのためなら何でもやるわ。私に任せて、いい考えがある」

満月の夜。宮殿で踊り子による宴(うたげ)が行われました。その舞の中心には妹ドニヤの姿が。

それを楽しそうに眺めているシャフリ国王、シェヘラザード、息子ラヒームの3人。月に照らされたドニヤの踊りは美しく、誰もが目を奪われました。

ドニヤは今夜、息子ラヒームを誘惑し毒殺する計画です。姉の息子という重圧に胸を痛めながらもハザマンのために決意した意志は揺るがない。

「果たしてうまくいうだろうか?」宴の中、踊るドニヤの頭の中は冷静さを保ちながらも、緊迫した精神状態に押しつぶされそう。

それをよそに、まんまと計画通りドニヤの踊りに釘付けになった青二才のラヒーム。年頃の青年はすっかりドニヤの誘惑に欲情してしまいます

「ねえ、初めてでしょ。わたしがやさしく教えてあげる」

宴を抜け出し、二人きりになったドニヤとラヒームは、ワインをグラスに注ぎ乾杯します。

ラヒームは「まだ経験がないんだ・・・」といって緊張をほぐすために飲み慣れないワインをガブガブ流し込みます。そしていよいよラヒームが服を脱ぎ始めた時、ドニヤはラヒームの目を盗み、ワインに毒を入れます。

ラヒームはセクシーな衣装に身を包んだドニヤに興奮状態。

「ねえドニヤ、オレもう我慢できない!」と更にワインをあおり、ドニヤに抱きつこうとした瞬間

「うううっ・・・」

ラヒームはその場に倒れこんでしまいました。

そこに息子が宴(うたげ)の途中でいなくなり心配したシャフリ国王とシェヘラザードが部屋に入ってきて「何をやっているんだ!」と、ドニヤに問い詰めました。

そしてドニヤが口を開く前に、短気なシャフリ国王は、カッとなり剣でドニヤの首をはねてしまいました。

息子と妹を同時に失い、さらには妹に一人息子を毒殺されたことを知ったシェヘラザードは絶望の窮地(きゅうち)に追い込まれました。

「誰が何の目的でこんなことが起きてしまったの?」と、ただ失望の中を嘆き悲しみます。

ドニヤとハザマンの関係は明かされておらず、謎は深まっていくばかり・・・

失ったものが大きすぎて、悲しみのどん底に突き落とされたシェヘラザード。

シェヘラザードの涙で目の前の景色は全て遮断され、泣き叫ぶ彼女は神をも恨みます。

「神よ、これはいったい何の仕打ちですか。あまりに酷い。あまりにも。」彼女は身も心も闇の中に閉じこもっていく。

ドニヤをうまく利用し、王位継承をモノにした王弟ザハマンは町の酒場で仲間達と祝杯をあげています。

ハザマンの次なる野望はシャフリ国王を退けること。すぐにでも王位を獲得して金銀を手に入れたいと欲望に目がくらみます。

「オレが次の国王だ!」ハザマンは仲間にそう叫び、仲間達も「そうだ、そうだ!今やるしかない」と一体感を募らせます。

仲間達は体を寄せ合い、騒いだり踊ったりしながら朝まで酒を浴びました。そして今すぐにでも宮殿を侵略しようと一致団結しました。

シャフリ国王が住んでいる宮殿にやってきたハザマンと仲間達はシャフリ国王を殺害しようと城を包囲しました。それを見てシャフリ国王とシェヘラザードは息子の死の原因をようやく理解しましたが後の祭り。

シャフリ国王は弟ハザマンに向かって「コイツめ、欲望に目がくらみやがって」そう叫びますが、仲間達の勢いは増すばかりで一向におさまりません。

シェヘラザードは敵が押し寄せ、城が完全に追い詰められた状況をまの当たりにして、ひとり自分の部屋で目を閉じます。

そして大切に育ててくれた両親のこと、楽しかった妹と過ごした幼い時の思い出、愛する息子が生まれた日の喜び・・・・頭の中を幸せだったころの記憶があふれだしました

その時、群衆が部屋のドアをたたき壊そうとする音が聞こえる。ガンガンガン!

「もう終わりね」

群衆が押し寄せる中、彼女は閉じ込められた部屋の中で一人踊ります。その姿は、まるで少女に戻ったかのよう・・・月の光に照らされながら人生の最期を迎えた彼女はただ一人で踊る。

そして力尽きるように床に倒れこむシェヘラ。しかし、何故かその顔には笑みが浮かび、どこか不気味。光を失った目は天を泳いでいるよう

ハザマンに追い詰められ、逃げ場を失ったシェヘラザードは死を覚悟しました。

しかし、そのとき・・・・

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です